日々を味わう。

日々の記録と、食べたごはんと、好きなお菓子と、気に入った言葉と、聴いていた音楽を記録する場所です。ときどき豆柴。柔らかな日々を。

小籠包よ世界を救え

1.
うーん。いや。ちがうな。そんな風に思って無かったな。
誰かとの会話をふと思い返して、こんな風に訂正したくなることはよくある。
あの日は会社の先輩と「人を好きになる理由」に「才能に惚れる」というのもあるよねーなんて話をしていて
私はわかるーなんて相槌を打ちながら「私も才能を好きになっちゃうタイプですわー」なんて笑っていたのだけれど。
その時頭の後ろの方に、ぼんやりとした違和感が残って。
私はそれをベッドの中にお持ち帰りした。
確かに20代中頃まではバリバリにそうだったのかもしれないけれど
今はちょっと違う。
(そもそも私は「才能」っていう言葉が苦手なんだった)
所謂アーティスティックなことをできる人、創作的な人、とかそういうことじゃなくて(とかいってホントは大好きなんだけどさ)
自分の人生を自分の頭で考えて、日々歩みを進めていく人が
いっちばん格好いいなぁと、ここ数年思っているのだった。
「生きようとしてる」って愛しい。
働くって格好いい。
それも創作、それもアート。それも才能。
最もらしいこと言うだけ言っといて何だけど、こないだの会話を訂正するとしたら、「私は顔ですかね!」かな。
顔ってずるいよね。
私はね、河童みたいな顔の人が好き。

2.
前職の人事のおじいちゃん(定年後に来てくれた人)が、私が会社を辞めたあとも気にかけてくれていて
定期的にご飯会を開いてくれる。
今日はその日だったのだけど、コロナの影響で、「外出自粛要請」なんてのが出た訳で。
明日からだからって、今日めっちゃ遊んでいい訳じゃないよ、って極楽とんぼの加藤さんがテレビで言っているのを見つめながら
「今日、どうする?」おじいちゃんを抜いたご飯メンバー3人で真剣に悩んだ。
私達はなんだって行きたい(おいしい小籠包をたらふく食べたい!)けど、
私達よりいくつも大人の彼にもしもの事があったら、と思うと迂闊に返事ができなくなってしまった。
「あみだくじで決めよう」
決められない私達は人差し指に答えを委ねた。
選んだ先には「行かない」と書かれていて、全員が無言で項垂れる。
「…でもさ…」
自分たちで決められない癖に、神様が出した答えにまで文句をつけだす始末。
私達は思い出したのだ。以前同じお店に行った時、注文もしていない小籠包が、入店と同時に沢山出てきたことを。
あのかわいくて美味しい小籠包たちが、私達の答え一つでゴミ箱に行ってしまうかもしれない。
そんな悲しいことがあっていいのか。…否。
「じゃあ、すごい速さで食べて帰るっていうのは?」
結局、私達の答えは「すごい速さで食べる」に決まった。
行く前は少しドキドキしていたけど、人事の方の顔を直接見たら、楽しい会話が始まったら、今日はこれで良かったんだと思った。
お店の人は今日もたくさんの小籠包を出してくれて、それらは無事すべて私達の胃袋に収まった。

3.
「ところで、明日は歩けないから、東京から代々木まで歩こうと思うんだけど、やらないよね?」
最近1日平均13,000歩くらい歩いていて、それに慣れてしまった私は今日も歩きたかった。お腹も破裂しそうだったし。
小籠包を食べた帰り道、年の近い女3人になった時に言った私の提案に
「行くっしょ」
彼女たちはそのまま並んで歩き始めた。
距離にして5キロ程。適当に話しながら歩く夜道は、とても楽しかった。皇居の周りをぐるっと歩くと、大きな桜が咲いていた。
今年は花見が出来そうになかったけれど、こうして好きな人と一緒に桜を見れたから
私はもう充分満足してしまった。



●今日のごはん
朝:食べなかった
昼:旦那さんのお弁当用に作った三色丼の具をレタスに巻いて食べた
夜:小籠包、小籠包、小籠包!餃子!焼売!小籠包!(ホタテ!)

●今日のパンチライン
「嫌なことがあったらつまらないことで発散せず我慢してください。我慢して我慢して我慢して、その先にロックンロールがあるから」
甲本ヒロト

●今日の一曲
かみつきたい カネコアヤノ
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もうだれも裏切れない、裏切りはいけない〜♪